2021年10月 の記事一覧
一日こどもレストラン④ 〜番外編:そもそもSDGsって?〜
こんにちは。
今年度、きっともっと保育園では、子どもが①メニューやレシピを考え→②食材を調達し→③つくり→④ふるまう、という、「一日こどもレストラン」を実施します。
今回は、「一日こどもレストラン」のテーマであるSDGsについてです。
そもそもSDGsって何?や、きっともっと保育園として、どういうスタンスで取り組んでいこうと考えているか、をご紹介したいと思います!
■そもそもSDGsって?
SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略で、国連サミットで採択された国際目標です。
↓詳しくはこちら(外務省のページへ)↓
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
その内容は、まず、17の大きな指針に分けられています。
例えば、
「貧困をなくそう」
「質の高い教育をみんなに」
「ジェンダー平等を実現しよう」
「安全な水とトイレを世界中に」
「産業と技術革新の基盤をつくろう」
「海の豊かさを守ろう」 など。
さらに、17の大きな指針は、169の具体的な目標に分けられます。
例えば、「貧困をなくそう」の場合、
「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。」
「2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。」
など、全部で7の具体的な目標が設定されています。
■教育とSDGsの関係
教育は、多くの指針・目標と関わっていると思います。
例えば、「ジェンダー平等を実現しよう」は、一人ひとりの意識を高める必要があります。
「貧困をなくそう」では、そのための手立てを「考える力」を養ったり、みんなで「協同して取り組む姿勢」を育んだりすることが教育の役割の一つだと考えます。
■きっともっと保育園のSDGsに関する取り組み
しかし、一見すると、SDGsの指針・目標は、あまりにもスケールが大きく、何をして良いか分からなくなってしまいます...。
さらに、幼少期の子どもたちにとって、こういったことを概念的に理解することはできません。
そこで、きっともっと保育園では、大きく3つのことを大切にして取り組んでいきたいと考えました。
①「実感」をともなう「実体験」をもとに、「感覚」を養うこと
②「身近な環境・社会」を通して実践していくこと
③「楽しく」「続けていく」こと
「一日こどもレストラン」で言い換えると、
①「実感」をともなう「実体験」をもとに、「感覚」を養うこと
コンポスト活動(生ゴミを堆肥にする)を継続することで、「ただ捨てるのはもったいないな」という感覚を養う。
②「身近な環境・社会」を通して実践していくこと
「食」という、子どもにとって身近で、かつ社会の仕組みに触れられるテーマを設定。
③「楽しく」「続けていく」こと
子どもと一緒に楽しみながら行う。保育園の活動のなかに無理なく組み込んでいく。
そして、今回(に限らずなのですが)、地域の皆さまに全力サポートいただいております。
SDGsは、【「持続可能」な「開発」目標】です。
環境保護などの「持続可能」性にばかり目を向けるのではなく、経済活動などの「開発」のなかに、いかに持続可能性を組み込んでいくか、というコンセプトが重要だと考えています。
多彩な分野のスペシャリストの皆さまにご協力いただくことは、このコンセプトを実現するための必須条件だと思っていましたので、本当に、ありがたいです...!
この先、ご紹介していけたらと思っております!
一日こどもレストラン③ 〜近隣のスーパーでのお買いもの〜
こんにちは。
今年度、きっともっと保育園では、子どもが①メニューやレシピを考え→②食材を調達し→③つくり→④ふるまう、という、「一日こどもレストラン」を実施します。
今回は、「一日こどもレストラン」企画のなかの、近隣のスーパーでのお買いものをご紹介したいと思います!
(企画の全体像はコチラからご覧ください)
■商店街ツアーとその目的
きっともっと保育園では、週に一度、地域の方が働く場所にお伺いする「商店街ツアー」を行っています。
(現在は、コロナ禍のため、頻度を落としたり、一度に伺う人数を制限したりしています。)
この商店街ツアーの目的は、さまざまな方と触れあったりお話を伺ったりする経験を通して、世代や立場をこえてコミュニケーションをする姿勢を養ったり、さまざまな仕事を目にすることです。
■スーパーでのお買いものの目的
スーパーでのお買いものは、月に1回のペースで、商店街ツアーに組み込んで行っています。
上記に加えて、2つのことを目的にしています。
①レストランのお仕事の一つである「調達」の練習。
②現金で買うことを通して、数量イメージに触れる。金融リテラシー教育の機会とする。
最近は、キャッシュレス決済の普及に伴い、「お金とモノを交換する」という関係性が見えづらくなっています。
お金を使った取り引きやお金自体、抽象的なものではありますが、他のさまざまな学びと関連させながら、社会の仕組みや数量を「実感」する機会になってくれればいいな、と思っています!
この日の買いものは、給食で使う「三温糖」と「塩昆布」です。
本当は、三温糖だけの予定だったのですが、子どもに「自分が買ったものが給食に使われてる!」と喜んでほしい、との思いから、形の見えやすい塩昆布も加えました。
スーパーに向かう道中、こんな会話がありました。
先生 「今日は何を買うんだっけ?」
子ども「忘れたー!」
先生 「頭に『さ』がつくよ」
子ども「・・・」
先生 「砂糖だよ」
子ども「砂糖じゃないよ!三温糖だよ!白くないやつだよ!」(←思い出した)
何気ない会話ですが、とってもいいな、と思いました。
少しずつ、ですが、何を買うか忘れたときにどうするか、忘れないようにどうするかを一緒に考えていくきっかけになればと思います。
また、言葉あそび、アクティブな経験を通して「三温糖」を覚えていくプロセス...。
こうやって切り取ってみると、生活や普段の会話のなかに学びの機会があふれていると感じます。
三温糖を見つけるまで、店内をぐるぐると探し回りました。
白砂糖を手にとって、「あ!ちがう、ちがう!」と自分で間違いに気がついていました。
少し緊張していましたが、立派にやり遂げてくれました!
スーパーの皆さまには、お忙しいのにも関わらず、いつもあたたかく迎えていただいています。
この場をお借りしてお礼申し上げます!
お店をでたあと、子どもが、「買ったのにお金が増えたんだけど!」と言っていたのを聞いて、あぁやって良かったなぁ、と思いました。
これからも、少しずつ子どもに任せる部分を増やしながら続けていこうと思います!
※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、一度に伺う子どもの人数を最大5名に制限しています。また、入店前のマスク着用、検温、手ゆびの消毒を行っています。なお、緊急事態宣言下では、訪問を中止します。
一日こどもレストラン② 〜野菜くずを資源に〜
こんにちは。
今年度、きっともっと保育園では、子どもが①メニューやレシピを考え→②食材を調達し→③つくり→④ふるまう、という、「一日こどもレストラン」を実施します。
今回は、「一日こどもレストラン」企画のなかの、コンポスト活動をご紹介したいと思います!
(企画の全体像はコチラからご覧ください)
「コンポスト」とは、生ゴミを土などの基材と混ぜ堆肥にすること(もしくはその容器)のことです。
生ゴミは、家庭から排出されるゴミのなかでも大きな割合を占めるそうです。
また、水分量が多く燃やすのに多くのエネルギーを必要とするので、生ゴミを減らすことで、CO2削減にもつながるそうです。
きっともっと保育園では、毎日、野菜くずが300gほど、残飯が800gほど出てしまっています。
(↓の野菜くずの写真が300g程度の量です)
コンポスト容器のお手配や実施にあたってのアドバイスなどは、
株式会社4Natureさんにお世話になっております!
これまでは、これらを全て捨てていたのですが、生ゴミのうち、野菜くずをコンポスト容器に入れていくことにしました!
■コンポスト活動の目的
保育園としてコンポスト活動をする目的は2つです。
①「畑で育つ野菜が土に還る」という自然の循環や神秘に触れる。
②「ただ捨てるのはもったいない」という感覚を養う。
■子どもも大人も、はじめてのコンポスト活動!
先日、はじめて、子どもたちと一緒にコンポスト活動を行いました!
冒頭の写真の野菜くずをコンポスト容器に入れ、スコップで混ぜていきます。
これから毎日、子どもたちと一緒にコンポスト活動を行っていきます。
これから、あんなことやこんなこと、予測できなかったことも起こるんだろうなぁ...。
子どもたちと、その場その場の状況を楽しみながら、続けていきたいと思います!
一日こどもレストラン① 〜企画の概要〜
こんにちは。
今年度、きっともっと保育園では、子どもが①メニューやレシピを考え→②食材を調達し→③つくり→④ふるまう、
という、「一日こどもレストラン」を実施します。
この日に向けて、日々、いろいろと取り組んでいますので、その様子をご紹介したいと思います!
■「一日こどもレストラン」の目的
大きな目的は3つで、テーマはSDGsです。
①「食」に関するサプライチェーンに体験的に関わっていくことを通して、社会の仕組みや食に興味をもつ。
②畑仕事やコンポスト(生ゴミなどを堆肥化する)活動を通して、「ただ捨てるのはもったいない」という感覚を養う。
③働くことを通して、生みだす喜びを感じる。
【「持続可能」な「開発」「目標」】=SDGsを考えるときに、社会の仕組みのなかに持続可能性を組み込むこと、
活動のモチベーションが維持できることが重要だと考えています。
今回の目標設定でも、そのあたりを強く意識しています。
■「一日こどもレストラン」の活動内容
「一日こどもレストラン」の活動は、一日では終わりません。そこに至るまで、年間を通してさまざまなことに取り組んでいきます。
実施内容は大きく、(1)年間を通して取り組んでいく活動と、(2)レストランの開店準備と当日の運営、に分かれます。
(1)年間を通して取り組んでいく活動
a.畑仕事
b.コンポスト活動
c.近隣のスーパーでの買い物
d.みそ汁づくりやその他の食育活動
(2)レストランの開店準備と当日の運営
e.保育士による一日レストラン
f.近隣のレストランの見学
g.メニューの考案や試作
h.一日こどもレストランの実施
それぞれの活動内容や目的は、都度ご紹介していけたらと思います!
子どもにとっても、保育士にとってもチャレンジングな内容で、どこまでできるかは、正直わかりません...。
でも、大人も子どもも、一緒になって試行錯誤しながら進めていきたいと思っています!